コースで学ぶ意味とは?何が学べる?

お知らせ

現在、プチパティシエ講座、ディプロム講座は対面、オンライン両方開催しており、4つの講座となっております。

そのすべてで4月スタート生の募集を開始しました。

コースで学ぶ意味

教室を開業以来、3年間は単発レッスンのみを行っていました。

単発レッスンだと良くも悪くも「自分の好きな、作りたいお菓子」に偏りがちになるのです。

なので1年以上通っていても作れるお菓子に偏りが生じてしまうんですね。

12か月のメニューの中には「あまり好きではないもの」も正直あるかもしれません。

生徒さんは受講前には言わないのですが、作って最後の試食の時間に食べてから「実は●●が苦手だったんですが、これは好きです!」という告白をしてくださいます。そして「自分だったら絶対に選ばないお菓子なんです。でも食べてみて好きだということが分かりました!」と。

コースを作って開講してみて初めて生徒さんから教えて頂いた「コースで受講する意味」の一つでした。

では、私がコースにした理由なのですが、しっかりと本気で学びたいかたへ製菓学校のようなカリキュラムをつくりたいと考えました。

プチパティシエ講座、ディプロム講座では1年間でフランス菓子に必要な技術と知識が学べるようにしています。

基本のフランス菓子パーツ、生地編

①ビスキュイ生地 

ロールケーキの生地になったり、ムースの土台になったり。どちらかというと脇役。でもなくてはならないものです。5月、11月、12月で学んで頂きます。

②シュー生地

 

慣れればそんなに難しくはないけど、苦手意識が高い方が多いのが、シュー生地。お菓子作りを長くやっている方でも「避けて通ってきました」とか「昔作ってみて膨らまなかったのでそれ以来やっていません」というかたも。なんだ、意外と簡単だ!と気づいてしまうとお菓子作りの世界が一気に広がるんです。8月のサントノーレ、10月のパリブレスト、エクレアで作ります。同じ生地だけど形を変えて様々なお菓子が作れるのでシュー生地は味方につけておいたほうが絶対にいいですね。

③パイ生地

フランス語では「フィユタージュ」とよんでいます。パイ生地も避けて通ってきた方が多いのではないでしょうか。時間がかかるイメージだし、いまはどこのスーパーでも冷凍パイシートが売っている時代。買ってしまいますよね。ただ、市販の冷凍パイシートだとものによっては焼き縮みが激しいものもあるんです。そして自分で作ったほうが美味しい!パイ生地を食べて「美味しくて感動した!」という方多いです。確かに、3つ折り2回を3セット、その都度30分以上休ませるので時間がかかる。でも折り込む時間はその都度1分くらいしかかからない。30分は最低休ませる時間であって1時間になったり2時間になったりしていいのです。例えば夜に1回目の折り込み、翌日の朝から2回目を折り込むということも可能です。休ませる意味が何のためにあるのかが分かれば30分が3時間になろうが平気。そういった理由からきちんと理解して作っていただきます。パイ生地は「なにかの合間」にできるお菓子といっていいと思います。1月のガレットデロワとタルトタタンで作っていただきます。2番生地の使い方や、余った生地の活用法まで!せっかく折り込んだパイ生地は無駄にはしません。ちなみにアドバンス講座では「フィユタージュアンヴェルセ」という更に難易度の高いパイ生地を作っていきます。でもお菓子屋さんはフィユタージュアンヴェルセを使っているところ、多いんです。それともうひとつ、アドバンス講座では「フィユタージュラピッド」といって時短で作っていく方法も学んで頂きます。

④タルト生地

日本ではタルトって人気があるイメージです。フランスのお菓子より日本のお菓子のほうがフレッシュのフルーツを使ったものが多いと感じます。確かに日本のフルーツは水分が多いので加工に適していないものもあり、そのまま食べたほうが美味しいことが多いです。

キルフェボンなどのフレッシュフルーツをたくさん使ったタルト屋さんはフランスでは見たことはありません。講座の生徒さんとも「日本はフルーツを使ったケーキが多いね」と話しています。

タルトを作れるようになったら、載せるフルーツを変えるだけでいくらでもアレンジが可能です。

パートシュクレという甘いタルト生地を9月のモンブランで小さなタルトを作ります。

⑤ブリゼ生地

甘くないタルト生地として知られるのがブリゼ生地。口に入れるとパイ生地のようにほろほろと崩れるので昔のお菓子の本には「練りパイ」と書いていました。折り込みパイと比較してということだと思います。9月のキッシュロレーヌで作ります。キッシュの土台だけでなく、リンゴを並べて焼いたシンプルなタルトなど、フルーツを載せて焼くこともあります。

⑥クロワッサン生地

「クロワッサンはパンなのになぜ講座メニューに入っているのか?」と疑問に持たれた方も多いです。日本だとクロワッサンはパン屋さんに売っていますよね。フランスだとパティシエの仕事なんです。正しくはトゥリエと言ってヴィエノワズリーを作る担当のパティシエがいます。ヴィエノワズリーとはクロワッサンやパンオショコラ、パンレザン、ブリオッシュなどのバターが入ったパンです。通常パン職人はバゲットやカンパーニュなどのハード系のパンを作ります。7月にクロワッサンの生地でクロワッサンとブレッツェルを作ります。

⑦チョコレート

正直、難易度が高いのがチョコレートです。チョコレートは今まではバレンタインの時期に単発レッスンでテンパリングを必要とするチョコレート菓子も作りましたが、毎回テンパリングは私が行い、生徒さんにはテンパリング済みのチョコレートを配っていました。

講座ではテンパリングからしっかりとやっていただきます。ブラック、ミルク、ホワイトの3種類のチョコレートをそれぞれテンパリングします。

チョコレートのテンパリングができるようになると、お菓子の上に飾るデコレーション用のチョコレートを作ることが出来ます。チョコレートのデコレーションがあると一機に高級感が増すんです。コーティング用チョコレートといってテンパリング不要のチョコレートもありますが、味がやはり落ちてしまいます。

⑧ジェノワーズ

日本人で「好きなお菓子とは?」と聞くと「ショートケーキ」と答えるかた、多いのではないかと思います。ショートケーキに使っているスポンジ生地を「ジェノワーズ」といいます。ジェノワーズは作ったことがある方が多いです。講座では4月には「ジェノワーズオザマンド」というアーモンドプードル入りのジェノワーズ、6月にジェノワーズショコラを作ります。ココアパウダーを薄力粉に置き換えて作ればショートケーキのスポンジ生地になります。ぜひ習得頂きたい基本の生地ですね。

⑨マカロン

日本でとても人気のマカロン。フランスではマカロンの歴史は長く、フランス伝統菓子のひとつで素朴なお菓子でした。カラフルなマカロンは「マカロンパリジャン」とよばれて近年に発展されたものです。単発レッスンでもマカロンレッスンをしたことがありますが、何度かレッスンに通って頂いている方のみに限定させて頂いておりました。材料も工程もシンプルだけど難易度が高いのがマカロン。誤魔化しがきかないのでお菓子作りの基本をしっかりと抑えて頂けるかたに受講頂きたいという理由です。3月にフランボワーズとレモンの2種類のマカロンを作ります。

⑩クランブル

アメリカやイギリスなどの英語圏のお菓子のイメージですが、飾りにつかったり酸味のあるフルーツと一緒に食べます。カフェやビストロのデザートによく出てきます。

講座では6月にルバーブと苺のクランブルを作ります。簡単だけど美味しい。お手軽デザートです。

⑪カヌレ生地

カヌレも近年日本でとても流行っていますよね。でも「美味しいカヌレに出会ったことがない」という方の多いこと!なかなか近所で売っていないし、売っていても美味しくなかったりするともう買わなくなる。ということでした。クロワッサンと金額がほぼ一緒だとクロワッサンを買ってしまうというお声も。なのでぜひともご自身で作っていただきたいと思い講座のメニューにしました。

次回は、講座で学べる基本のクリームなどをご紹介していきます。

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