今回はプチパティシエ講座とディプロム講座の違いについてお話させていただきます。
ディプロム講座について
「お仕事にするか否か」の違いになります。
お仕事にしている方、またはお仕事にしたい方向けがディプロム講座になります。
レシピをお仕事で使っていい商用利用とは
ディプロム講座ではこの講座でお伝えしているレシピをつかって作るお菓子を教室や販売でお金を頂いて使っていいですという「商用利用」付となっています。
逆にプチパティシエ講座は私のレシピを使って出来たお菓子をお金を頂いて教室や販売をすることはお断りしています。(なのでプチパティシエ講座の方が私のレシピを使ってビジネスをしているのを発見した場合は差額の3倍の違約金というのを請求させていただきます。)
ディプロム講座とプチパティシエ講座の月々の金額の相違は1万5千円です。
1レシピまたは2レシピがお仕事で使えて1万5千円です。
例えば9月の講座メニューのモンブランとキッシュ。
モンブランもキッシュもどちらもレッスンが単独で出来る人気メニューです。
モンブランを6000円でレッスンしたとします。4人に教えたら24000円でもう商用利用金額は元をとれています。更にネット販売なども出来てしまいます。
キッシュもレッスンできるので、とてもお得だと思います。
そして販売するときにはどのようにしているのか。また、仕込むときはどのようにしているのかも伝授します。
仕込み方法とは
お菓子の作り方は自己流である程度できたり、教室に行って上達はします。
ただ、現場で働いたことがないと効率のいい仕込み方法がわからないと思います。
私はお菓子屋さんやレストランで働いた10年の現場経験があるため、仕込み方法についてはよく知っています。また、その時と今のひとり起業で作る規模の違いについても教えることができます。お菓子屋さんに10時にオープンしてショーケースに並んでいるケーキ。全てその日に作ったものだと思っている方、多いのではないでしょうか。そんなの不可能に決まっています。
ある程度のところまで作って冷凍するのがほとんどです。
日本人は「冷凍」ということに抵抗がある方が多いです。冷凍技術を使わないと出来上がらないケーキはたくさんあります。
例えばこのブッシュドノエル。中にライチムースとアプリコットジュレを忍ばせていますが、これも冷凍技術を使うからこそきれいにしあがります。
そして出来上がったものも冷凍して保存。販売する日の朝か前日夜に冷蔵解凍するのがほとんどのケーキ屋さんやレストランの流れです。
私も3年前のクリスマスの時期はこのブッシュドノエルを冷凍で配送して販売していました。
「仕込み途中では冷凍しても私は極力冷凍はしたくないです!」という方は冷凍保存という選択肢を取らなければいいことです。
これは冷凍しておける。不可能か可能なのかをまず知らないと仕込み方法や保存方法の選択肢にも上がらないです。
何を採用するかは生徒さんにお任せしますが、こういうやり方があるよ。でもこれは冷凍してはだめだよということをお伝えしています。
例えばなんですが、マカロン。こちらは一度冷凍して解凍したほうが美味しくなります。
解凍したときに中のクリームから少しでた水分がマカロンコックに染み込み、全体がとても馴染んで美味しいのです。
お仕事のハードルは意外に低いかもしれない
ディプロム講座生は1年経つとお菓子作りの自信を持ってきています。
最初はぼんやりだった夢が現実となってきています。
最近多いのが「プチパティシエ講座」から「ディプロム講座」への転向。
4月5月と「先生、ディプロムに変えたいです」という申し出がありました。
一人の方はもしかして?というのがありましたが、もう一人の方はそれまで全く素振りを見せなかったのでとても驚きました。
最初に申し出たAさん。毎回復習をきちんとして友人や職場に持っていくと「売ってほしい」と言われるとのこと。自分だけにとどめておくのはもったいない。広めたい。と思ってお教室開業を現在目標にされています。
Bさんも毎回復習をしっかりされる方。ご自身で作ったとは内緒で友人にプレゼントすると「これはどこで買えるの?」と言われるらしく、それがモチベーションになっているとのこと。「あくまで先生のレシピだから」ということで当初はディプロムは全く考えていなかったようなんですが、「同じ時間を費やすのならお金を頂けるかたちでやりたい」という考えに至ったということです。
また、Aさんがディプロムに転向したこともいい刺激になったようです。
大切なのは向いているかではなくてやるかやらないか
プチパティシエ講座の対象としている生徒さんは「お菓子作り歴10年以上の中級者以上の方」
ディプロム講座生は「お菓子作りをお仕事にしたい方」。
プチパティシエ講座は趣味、ディプロム講座はプロ向け。でも目指している方向が違うだけで、現時点でプチのかたよりディプロムの方のほうが必ずしも上手とは限りません。
練習を重ねて上手になった人、割と勘がよくてすぐに飲み込む人、などたくさんの生徒さんを見ています。とっても上手だけど仕事としては興味が全くないかたもいます。
もったいないなとは思うけど、その方の人生なので私はなにも言いません。
でもプチでもディプロムでもしっかりと復習をしてお菓子作りを楽しんでいる方をやはり応援したくなるという気持ちはあります。そういう方がお仕事にしたらいいのになと思います。
今回そのように密かに思っていた二人からディプロム転向の申し出があったことがとても嬉しいのです。
大切なのは向いているかではなくやるかやらないか。
なのでいくらお菓子作りが向いている方でも行動しなければただの趣味。
でも本人がそれでいいのならいいんです。
ただ、少しでも仕事として興味があるのなら動いてほしいです。だって1年先に動いた人はその分前に進む。これって悔しいです。
同じコルドンブルー代官山校に通った友人が教室を始めました。
その時私は育児をしていてお菓子の仕事から離れていました。お菓子の仕事としてのキャリアは私の方があっても自分で起業をしていなかった私は羨ましく思っていました。
全ては「始めること。そしてやり続けること」です。そんな話を先ほどのBさんとお話しました。
Bさんの目が潤んでいて、私もその決断に感動したし刺激を受けました。
生徒さんの成長が本当に嬉しいし、先生冥利につきるなと思った出来事でした。
そしてもし、少しでも迷いがある方には挑戦して頂きたいと思いました。
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