失敗したからこそ理解が深まる、製菓理論

お知らせ

私が教室業をして初めてのレッスンが「ティラミス」でした。

ティラミス作りにおいてメレンゲを立てるという工程があります。
メレンゲがどうやったら立つのか、私にとってはとても気になること。
なのでそのメカニズムすなわち「製菓理論」を説明しようと思っていたのですね。

結果的にはそのレッスンでは製菓理論の説明まではしないことにしました。

なぜなら生徒として来ていたのは私の友人や友人がよんでくれた子たちで、お菓子作りはすこしはする方たち。

「ティラミスを作って持って帰ること」や「お菓子教室を楽しむこと」が目的であり、「メレンゲがどうやったら立つのか」という話は別に必要ないのですね。もしかしたら聞いたら興味深いなと思うかもしれませんが、そこを学びたくて来ているわけではないのです。

私は子供のころから趣味でお菓子作りをしていました。
その時には失敗しても製菓理論のことを学ぼうとは思っていなかったです。

現場で働いてみて初めて「製菓理論」を学びたいと思うようになりました。

それは「失敗を繰り返したくない」という理由からです。

家庭でただ作っていて失敗するには迷惑をかけるのは自分や家族?かもしれませんが、職場で失敗をするとお客さんや仲間に迷惑をかけます。現実的に「失敗は許さない状況」なわけです。

また、「このやり方であっているのかな」とも思うようになってきました。

なので製菓学校に通いたいと思うようになったのです。

お菓子作りが好きでも製菓理論には興味がない人もいると思います。私も現場で働くまでは趣味としてお菓子作りをしていたので製菓理論には興味ありませんでした。

また、お菓子作りをあまりやったことのない人だと製菓理論の話をされてもピンとこないと思います。

ある程度お菓子を作って失敗してそれから理論を学ぶと「あーそういうことだったんだ」と理解が深まるんです。

つまり、製菓理論に興味がある方は「本気でお菓子作りを学びたい方」だと思っています。

私が現在開講しているのはプチパティシエ講座(趣味の方)とディプロム講座(プロ向け)と2種類ありますが、どちらも「中級者以上のかた」を対象としているのはその為です。

例えば。「メレンゲを立てるときに砂糖を数回に分けていれますよね。その理由は何だと思いますか?」ということを座学で学んで頂くのですが、メレンゲを立てたことがない方だとなんのことやらわからないんですよね。

本気で学びたくてもお菓子作りが入門や初心者だと製菓理論がピンとこなかったりもするかもしれません。

講座では「失敗しない作り方」を教えていますが、失敗もある程度は必要だし、その方の深みになります。

例えば、失敗を知らない先生よりは知っている先生の方がいい教え方が出来ます。
どこに気をつけたらいいかポイントを抑えて教えることが出来るし、リカバリーできるならその方法も教えられます。
製菓理論に基づいて。

ちなみに、私が通った製菓学校はコルドンブルーなのですが、コルドンブルーのカリキュラムには製菓理論の授業は入っていなかったです。
「今度「卵」についての製菓理論の特別授業があります。ご希望の方は追加料金を払って受講してください」という案内が来て、私は受講していましたが、同じクラス(20人くらい)の友人で他に受けている子は一人もいませんでした。

製菓理論を机上だけでなく、実践に役立てるように理解をしていただくのが私にとっての目標です。

一年間で一通りの知識をつけて頂きます。
アドバンス講座ではみなさんにどんどん発言をしてもらいます。
「レシピのここ、これはなんで粉砂糖だと思いますか?」
「このバターは何のために入っていますか?」とどんどんさしていきます。

こうやって定着していただくようにしています。

製菓理論が分かるとまたさらにお菓子作りが楽しくなる。

失敗の原因も分かるし、アレンジ方法も分かってくる。
お菓子作りを本気で学ぶなら、しかも仕事にしたいのなら、製菓理論は必須です。

製菓理論を学びたい方がどんどん集まって頂けたら嬉しいです。

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