「製菓理論を学びたかったから」
受講のきっかけに「製菓理論を学びたかったから」というかたが多くいらっしゃいます。
製菓理論の重要性を分かっているかたが来てくれるのはとても嬉しいです。
理論の重要性を感じているのは大体の方が「失敗の経験」からだと思います。
料理と違いお菓子は形にさえならないことがあります。
適当に作ってしまったら出来上がらないのがお菓子です。(こういういい方すると料理に対して語弊が出てきますが料理は別の点での難しさがあります)
私が製菓理論を学びたいと思ったのは「失敗を繰り返したくなかったから。そして自分がやっていることの理論的裏付けがほしかったから」です。
製菓学校に通わないで現場に飛び込んでしまったので、知識面で自分はかなり足りていないのではないかと感じていました。
現場だと失敗は絶対に許されない状況にあります。万が一失敗するとお店にもお客さんにも迷惑をかけます。でも失敗はします。悔しいです。そこで原因がわかればいいのですがわからないと問題です。毎回失敗しないか賭けのような状況で作らなければいけなくなります。
また、色々なお菓子を作っていく中で、「どうしてこの順番で混ぜていくんだろう」「なんでこの粉を使うのか」など疑問が生まれてくるようになりました。果たして自分のやり方が合っているにのか、無駄なことはしていないか。凄く知りたくなりました。現場だと学校ではないので、そんなことあまり質問出来ません。とにかく仕事をするのが優先です。
生きた製菓理論
製菓理論を学んでも実践に役立てなければ意味がありません。
例えば、砂糖の保水性を学んだところで、それがお菓子作りのどの場面で登場してくるのか、結び付けることができないと意味がないのです。
講座で学べる製菓理論
講座では、理論と実践がすぐに結びつくように製菓理論の座学をメニューに入れています。
1月はガレットデロワとタルトタタン。パイ生地作りを学んで頂きます。
製菓理論はバター。
パイ生地はデトランプでバターを包んで折り込んで完成させます。デトランプにもバターが入っています。
バターのそれぞれの役割を説明します。
なぜ、デトランプにバターが入っているのか。バターのどういう性質を使っているのか。そのためにはバターは何度にしておくべきなのか。
これらを学んで頂きます。
レシピを読み解く力
ベーシック講座では、一通り製菓理論を学んで頂きます。
そして、アドバンス講座ではレシピの読解力を身につけて頂きます。
レシピを見て、一つ一つ、
「小麦粉はなんのため?」
「粉砂糖はなんのため?」
「このバターは何の役割をしている?」と考えて頂きます。
毎回のレッスン時にデモンストレーションをしながら「卵白は何で泡立つんですか?」「砂糖はなんのために入れていますか?」などと、突然生徒さんに質問しています。
一年目に学んだ理論が知識として定着しているか、抜き打ちテストです。
人間、割と忘れているものなんです。
生徒さんは毎回ドキドキしているようですが、そういう緊張感も大切にしながらレッスンをしています。楽しいより「確実に身につくこと」を目標にしています。
幸い、通って頂いている生徒さんは緊張感がありながらも学んでいくことに楽しさを感じて頂ける方々なので、私もどんどん抜き打ちテストをしています(笑)
目指すは実践に役立つ製菓理論を身につけること
せっかく理論を学んでも実践に役立てなければ意味がありません。
理論を学んだことで、失敗をなくしたり、レシピを作ったり、アレンジをしたり。。
お菓子作りが趣味なら必ずしも必要ではないかと思います。
でもお仕事にしたいなら、必須です。
理論の裏付けがあることはお菓子作りの自信にも繋がります。
製菓理論好きな方がどんどん増えていったら嬉しいです。
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